「きみを死なせないための物語」第4巻 感想!

漫画!
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どうもまつりです!

やっと折り返し地点です。と思っていたらなんと番外編が9巻として出るそうです!!!

番外編が単行本になるのかどうかドキドキしながら待っていたのですが、無事出るということを聞いて嬉しいです。

ネットで1話が無料配信されていたのでみてしまったのですがここから始まるのか!と胸躍るスタートでした。

とっても楽しみです!!!

 

注意事項

4巻を読んだ方向けです。ネタバレしたくない方はご注意ください。私個人の考察なので悪しからずご了承くださいませ。

▼まだ読んでいない方は先にこちらからご購読くださいませ。

きみを死なせないための物語 4 (ボニータ・コミックス)

▼前回の感想はこちら

 

 

「きみを死なせないための物語」第4巻

作者 吟鳥子/作画協力 中澤泉汰 

表紙

表紙は天上人の二人です。右の子が持っている旗は天上人の旗でしょうか?赤地に紋章。その下に国際連合の旗のような絵が描かれています。

国際連合の旗

国際連合の旗について調べてみました。

淡い青の地に白い図柄で構成されている。

オリーブの木の枝を交差させた輪に内接された、北極を中心とした正距方位図法を表す世界地図。地図の投影は南緯60度までで、5つの同心円を含む。

オリーブの枝は平和の象徴であり、世界地図は世界の全ての人と国を表している。

白と淡い青は国連の公式色である。

「国際連合の旗」Wikipediaより引用

さらに淡い青色は「戦争を表す赤の反対色」として選ばれたそうです。

改めて、表紙の紋章を見ると、赤地であることが気になりますね。作者はこの青色の意味を知っていたのでしょうか。もし知っていたらなんという意味を旗に込めたのでしょう。

マークの中央はおそらく、蛇と鳥かなと思います。蛇も鳥などの翼を持つ動物も神話や信仰の象徴として色々な意味合いがありますよね。意味を予測するのは難しそうです。調べてみた結果、あくまで私の予想ですが、マークの意味合いは蛇に「死と再生」鳥はフクロウかなと見えるので「知恵」の象徴ではないかなと思います。ちなみに赤色の意味やイメージを調べてみると「情熱」「積極的」「攻撃的」「危険」など。

マークの意味を調べていましたが面白いですね。どんな意味を込めるかはマークを作った人の自由なので、いろいろな解釈ができそうです。

 

補足

記事を公開した後、作者の吟鳥子先生が直接旗の意味を教えてくださいました!
▼吟鳥子先生のツイート

 

「契約外」の関係

国連大学コクーンでアラタとシーザーが食事をしています。
大学内を颯爽と歩くターラの髪を見て、シーザーがポロッとセカンドパートナーがいるような話題を漏らします。
それを聞いたアラタに新しいパートナーができたのかと疑われます。
アラタがキッズパートナーだからといって油断しまくりですね。しかもたくさんの人がいる大学内で。
シーザーはルイとの関係にちょっと浮かれているのかもしれません。長年待っていた関係だったのでしょう。

シーンは変わりルイの部屋。シーザーがアラタにバレたとルイに言います。バレたことにびっくりするルイですが、アラタがバラすことはないということがわかっているのですね。余裕な表情です。
あんなにシーザーを嫌がっていたのに、ルイはシーザーを受け入れています。契約外だからなのか、シーザーがリスクを負ってくれているからなのか。何とも罪深い性格ですね。
ルイは嬉しそうな顔で受け入れているかと思うと、厳しい言葉を浴びせたりと辛辣なシーンも出てきます。楽しんでいるのでしょうね。シーザーが罪を犯していることが愉快でたまらないのです。

それでも作中で一番、正義感があり平等な考えを持つキャラクターような気がします。

ジジに仕事を与えていたり、3巻でもマリィちゃん事件に駆けつけたり、ダフネーに対する愛というより当然のことをしたという姿勢が見受けられます。気持ちがはっきりしている分、行動や言動もブレることが少ないと感じました。

足の障害があるという点も平等さへの気持ちを強くさせているのかもしれません。

 

「アジア」の訪問

研究室でシーザーとルイの関係に憤るアラタ。

ジジの相手をしているとアジアが訪問してきます。途中リサがジジに注意しているのですが、リサの描写がページを進めるごとにブスになってません? 怒るリサのテキトー具合、、、あまりの表情に突っ込んでしました。笑 雑にされてるあたりが好きなんですけどね。笑

 

アジアとアラタの関係はなんだか難しいですね。アラタとアジアは恐らくワーキングパートナーなので、プライベートな話ができないと作中でもアラタに注意されます。しかし、アジアはターラとシティフレンドなのでプライベートな話もできます。ターラを通すことで、アラタのプライベートの一部を知ることができます。

プライベートな部分を知られているとわかっているのに、会話にできないという状態ですね。アジアはパートナー違反しない範囲で注意をしていますが、本当はもっと言ってやりたいのでしょう。

パートナー制度のおかげで相手に踏み込むことができず無駄な衝突が防げています。パートナー制度の良さは人との距離感が明確なところですね。他人との距離感が一定で、見方を変えると寂しく感じるかもしれませんが、人間関係が煩わしくならなくていいですね。仕事をするにはいい環境だと思います。

このシーンの場合は、アラタが仕事とプライベートなことを考えてしまい疲れています。それは普段ならなかなか起こり得ないことなので慣れないことなのでしょう。

 

12歳の「ジジ」

また少し成長して顔つきや身長が変わってきたジジ。ちゃんとお洋服を着て、シーザーとデートをするジジが可愛らしいです。

帽子がパッチワークみたいにいろんな柄になっていて子供っぽさがすごく可愛いです。ダフネーだから花や草の柄を選んだのかな?

 

シーザーが40歳でジジが12歳です。年の差のせいかデート自体はままごとみたいで和やかな空気感です。しかし、「あきらめないで・・・」とCMが流れてきたことでジジの背中を押され、シーザーに告白をします。

ジジの気持ちがまっすぐ過ぎて辛いですね。自分の立場も知っている分、必死に訴えることしかできないのです。

 

気持ちに答えてもらえなかったジジは部屋で一人で泣いています。そこにターラが点滴をしてくれています。

ジジの辛い気持ちを聞き、ターラも自分の不安を重ねるように共感してしまいます。ターラは口にこそ出さなかったですが、ひどく不安で辛かったでしょう。立場が変わってしまうことで相手も自分に対する態度が変わってしまうのではないかということに恐怖を感じているのです。

これは現代でも起こりうる不安ですね。もしも、あの子だったら、、、

しかし、二人の気持ちは明らかに違うものですね。

ジジの「もしも」は立場が変わったら受け入れてくれるのかというもので、ターラの「もしも」は立場が変わったらありのままの自分を受け入れてもらえないかもしれないという不安です。

元から手の届かないものか、手の中にあったものが消えてしまうのか。

 

 

4巻の感想を書いてみて

この巻は登場人物の自分の立場への不安を感じます。

ないものねだりなのですが、あの人だったら、、と誰でも一度は考えてしまう「もしも」だと思います。結局、「もしも」を考えるより、現実を生きた方がいいのですが、ついつい考えてしまう不安で気持ちが揺さぶられてしまいます。

ジジが成長している分、物語の悲痛さが増しているように感じます。

後半の出来事により、関係が変わってしまいます。物語の前半の不安が後半にかけて回収されていきます。ターラの想定していない最悪な出来事だったのではないでしょうか。

 

今回も中身の厚みがすごくて感想が書き足りないです。書くたびに感想が長くなっていく気がします。汗

読んだ方向けに書いていますが、ネタバレは少なめにしたいですね。

 

 

最後に

前回書いた2巻の感想に「シルヴァー・バーミューダ」について書いたのですが、Twitterで作者の吟鳥子先生や作品の関係者の方にお返事をいただきました!!

作品の副題はSF作品のオマージュということでした。「バーミューダ」は三角の意味で萩尾望都先生の「銀の三角」というSF作品だそうです!教えていただかなかったら気づくことができなかったと思うと、知れたことがとても嬉しいです。

まさか、ご本人様からお返事がいただけるなんて!!意味を知れただけでも興奮しましたが、吟鳥子先生からのお返事の通知が来たのを知った瞬間、震えました、、、

突然のことに驚きましたが、本当に嬉しい出来事でした!!

 

本日はこの辺で!まつりでした!!

 

 

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